子育てのために退職した後悔と、その後のお話し。

こんにちは。大坂和美です。

今日は、私が新卒で入った会社を子育てのために退職した後悔についてお話ししようと思います。

会社を退職した瞬間は後悔なんてなく、むしろ清々しさを感じるほどだったのに、いつの間にか

「どうしてあの時、辞めてしまったんだろう」
「こんなはずじゃなかった」

そんな後悔の念に苛まれていった、あの頃。

今日は、今もなお、子育てのために会社を退職したことを後悔している人に、少しでも希望を渡せたら良いなと思って書いています。

子どもが生死を彷徨って、退職を決めた

私は新卒で入った会社を、子育てに専念するために7年で辞めました。

正確には、7年勤めた後、長女の産休・育休に入って、その育休中にさらに息子を出産して、そのまま退職。

会社に迷惑をかける辞め方だとわかっていたものの、長女は当時(も今も)重度の食物アレルギー。

1歳の時には強い症状が出て生死を彷徨い、その後も治療の成果がない状態で、誤食の可能性のある保育園に入園させるのがどうしても不安だった私は「やめます」と言い張りました。

会社の上司に近所のファミレスまで来てもらって「やめます」と言ったあの日。

「子どもに向き合おう。食物アレルギーの治療をがんばろう。」

とても清々しい気持ちでそう思ったことを、今でもよく憶えています。

「なんで辞めてしまったんだろう?」

「やめます」と自分から宣言したにも関わらず、その清々しさは、長くは続きませんでした。

子どもの食物アレルギーはいっこうに良くならず、いつまで経っても社会復帰の目途が立たない、、、

焦りと社会から取り残された孤独感でいっぱいで

「なんで辞めてしまったんだろう?」
「食物アレルギーさえなければ」

と嘆く日々。

でも、そんなことは誰にも言えませんでした。

無理を言って辞めさせてもらった会社にはもちろん、一生懸命、目の前の子育てを楽しもうとしているママ友にも、決してそんなことは言えず、私の満たされない気持ちの矛先は、だんだんと子どもや夫に向かっていきました。

そんな矢先に次女の妊娠が発覚。

妊娠・出産・子育てにますます翻弄され、

「こんなはずじゃなかった」

私は被害者意識と無力感に苛まれていきました。

あなたにも、そんな経験があるかもしれません。

羨ましくて、悔しくて、悲しかった

そんな気持ちで過ごす日常を、楽しめるはずがありませんでした。

毎日毎日子ども達と公園に通って、思いっきり体力を使わせたら、自転車でダッシュで帰宅。

ウトウトしている子どもに無理やりお昼ごはんを食べさせ、なんとか昼寝をさせたら、ようやく、つかの間のじぶんの時間という感じ。

そんな時にSNSで流れてくるのは、かつての同級生や同期の投稿で

「正社員で働き続け、育休を取って復帰して、仕事も子育ても両立しながら、長期休暇にはハワイ?」

羨ましくて、悔しくて、髪はボサボサ、肌もガサガサ、毎日おむつを替えてばかりの自分が、とても惨めでした。

もしあの時の自分に声を掛けるとしたら

もしあの時の自分に何か声をかけるとするなら

「そもそもあなたは、何を望んで退職したの?」

と聞くだろうと思います。

仕方なく辞めたという側面もあるかもしれないけれど、人は、自分にとって本当に意味があると思えた時に行動するもの。

そんな視点でよくよく思い返してみると、実のところ、私は

「子どもが小さいうちは、子どものそばで、その成長を見ていたい」

と思っていたんです。

毎日毎日、少しずつ成長する子ども達の姿を目に焼き付けたい、誰かに預けるよりも、自分が見ていたい、まだまだ、ずっとそばにいたい・・・

あの時は、まだうまく言語化できなかったけれど、私は確かにそれを望んでいました。

そして、それを裏付けるように思い出したのは、子どもが生死を彷徨って一命を取り留めた時のこと。

あの時私は、子どもが助かったことに大きく安堵したのと同時に、心の中で、こう呟いていたんです。

「これで復職しなくてすむ口実ができた」

そう、私は、私が望んだ道を選んでいたんです。

そのことに気がついたことは、私にとって大きな衝撃でした。

これまでと何ら変わらない日常が、ある日突然キラキラと輝いて見えた、とでもいうのでしょうか。

目の前の子ども達がとても愛おしく見えたことは、今でも忘れられない経験です。

だから私はあなたに伝えたいんです。

あなたは何を求めて、何を望んで、退職する道を選んだの?そこに、あなたが大切にしたいものがあるんじゃない?

「そんなにうまい具合に、気持ちを切り替えるなんて無理」

と思う方もいるかもしれません。

その気持ちも本当によくわかるんです。

私だって、何が本当の望みなのかを見失うこともあるし、余裕がなく、そんなことを考えられない精神状態のこともありますから。

ただ私には、話を聴いてくれる人がいました。

それがライフコーチ。

ライフコーチがそばにいてくれたから、私は自分を見失わずにい続けられました。 

私にはライフコーチがいた

ライフコーチと月に2回、電話で話をするようになったのは、次女が生後7か月の頃。

長女と息子を幼稚園に送りだしたあと、次女を朝寝させたら、そこから1時間がセッション。

時には次女をおんぶで寝かしつけたまま、スマホ片手に電話でコーチと話したこともありました。

驚いたのは、コーチが私のことを「和美ちゃん」と名前で呼んでくれたこと。

日々の暮らしの中で、誰かから名前で呼ばれることなんて、子どもが生まれてから滅多になかったから、はじめは、とてもくすぐったかったけれど、コーチはいつも、母でも妻でもない「わたし」という存在を見ていてくれました。

  • あなたにとって、家族はどんな存在なの?
  • 大切にしたい価値観は何?
  • あなたらしさって、どういう所にあるの?

コーチから受ける問いは、いつも「わたし」へと向けられ、その都度、私も自分のことに向き合うことができました。

もちろん、はじめのうちは、うまく答えられません。

そもそも大人と話すのが久しぶりだったからスムーズに言葉も出てこなかったし、自分が何を考えているのか、何を感じているのか、全然わからず、霧の中を彷徨うように、ぎこちない答えばかりが続いていました。

それでもコーチが、私が発した言葉を

「それってこういうこと?それとも、こっち?」

と明確にするサポートをしてくれたり、私が何か表現するのを待っていてくれたおかげで、だんだんと霧が晴れていき、スムーズに言葉が出てくるようになりました。

  • モヤモヤの正体がわかっていくこと
  • 望んでいることが少しずつ見えてくること
  • 今すぐできそうなことを決めてみること

セッションの中で得たそれらをもとに、日々の暮らしの中で自分のために何かを行動してみることは、とても楽しかったし、自分のことや、自分が望んでいることがだんだんとクリアになっていくことは、それ自体が、私の心を落ち着けてくれました。

仕事復帰、そして私もライフコーチへ

ライフコーチと話していくうちに気がついたのは、私が何より大切にしたいのは『子ども達との今、かぞくの時間』だということ。

でもそれは私にとって、子どものそばにい続ける、という意味ではなくて、緩やかに働く時間も持ちながら、夕方には穏やかな気持ちで子ども達と過ごす、ということを意味していました。

それが明確になり「よし、きっと大丈夫」と思えたのは、セッションをはじめて半年が経った頃でしょうか。

私は、自分が大切にしたいものを軸として持ちながら、パートで仕事復帰しました。

そして、それまで見失っていた自分を取り戻すことができたコーチングをもっと学びたい、自分のライフワークにしていきたい!と思い、コーチングを学び、ライフコーチになることを決めました。

あなたの人生をあきらめないで

いま私は、コロナを機にパートを退職、その後、フルリモートでの業務委託の仕事をはじめ、コーチ業と両立しています。

ようやく、自分のペースで働ける仕事と一生続けたいライフワークを得て、未来に希望を感じながら、自分も家族も大切に生きられるようになりました。

もともと主宰していた市民活動も心から楽しめるようになりました。

そうなれた一番の要因は何か?

それは『あきらめなかったから』の一言に尽きると思っています。

子育てのために退職して

「こんなはずじゃなかった」

と何度も後悔したけれど、かすかに自分の中から聴こえてきた

「でも、自分の人生をあきらめたくない」

という気持ち。

その気持ちに正直に「こうなりたい」という少し先の未来に向かって進み続けたこと。

決して大きな夢を描いたわけではないし、何度も立ち止まって、試行錯誤しながらだったけれども、歩くことを止めなかったこと。

その積み重ねが今の私をつくっているのだと思います。

こんな経験をしたからこそ、私はあなたに伝えたいんです。

「あなたの人生をあきらめないで」

いまがどんな状態でも大丈夫。

かすかにでも、あきらめたくないという気持ちがあるのなら、その気持ちを大切にしてください。

あなたが自分の人生をあきらめたら、他に誰が、あなたを幸せにすることができるでしょう。

一度きりの人生。

ここからリスタートしようと決めれば、きっと幸せな人生が開けていきます。

私もまだまだ人生道半ばですが、あなたのことを心から応援していますね!

追伸

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ABOUTこの記事をかいた人

大坂和美

自分の未来が描けないあなたのライフコーチ。国際コーチ連盟アソシエイト認定コーチ(ACC)。ライフコーチワールド認定コーチ。重度食物アレルギーを持つ我が子の子育てに専念するためキャリアを断念し専業主婦となった経験から、育児等を理由にキャリア継続を断念し子ども優先で生きてきた女性が、子どもも自分も大事にしながら自分らしい生き方を実現することを、コーチングを通して支援している。