専業主婦だった私の、夫への依存と自立へあがき、共存までの道のり

こんにちは。ライフコーチ大坂和美です。

このコラムでは、キャリア継続を断念し子育て中心の専業主婦となった私が、同じ大学の同級生だった夫とのパートナーシップの中で、依存に気づき、その反動から自立したいとあがき、共存する道へと行きつくまでのプロセスを体験記としてお伝えします。

同じように悩む方の参考になりますように。

同じ大学を出たのに、夫のサポートで終わるの? 

私は大学卒業後、会社勤めを7年経て、第1子の産休・育休に入りました。

その後、その子が1歳の誕生日翌日に食物アレルギーの最重症症状で生死を彷徨い、保育園に入園を拒否されたことから、育休を延長。

その間、第2子を授かりましたが、その子にも同じような食物アレルギーがあると分かったため、キャリア継続を断念、専業主婦になりました(詳しくはプロフィールをご覧ください)。

「子どものことが心配だし誤食も怖いから、会社を辞めても良いかな?」 そう夫に訊いた日の光景を今でもよく憶えています。

夫は、深く考えていたのかどうか定かではありませんが 「良いよ、そうしたいんだったら」 と言ってくれました。 

晴れて退職した私は「子どものために専業主婦になった。これで安心だ。」と思いながら過ごしていたのですが、それも束の間、 私の中から、ある声が聞こえてくるようになったのです。 

「このままだと、夫の人生についていくしかないんじゃない?」 「同じ大学を出たのに、私は夫のサポートで終わるの?」

夫の側に立ってみると 「は?自分で専業主婦になりたいって言ったんじゃないの?」 という言葉が浮かんできて、とても恥ずかしいのですが(夫はそんなこと言いません)、私の中に渦巻いていた気持ちをそのままお伝えすると、まさにそんな感じでした。

夫の思惑を探っていた頃

私は専業主婦になり、どこにも属さない存在になりました。 

それは私にとって、夫に人生のかじ取りを任せたとも呼べる状態で、だからこそ夫に向かって「今後どうしたいの?」という話を面と向かってすることはできませんでした。

怖かったのです、私にとって予想外の返事が来ることが。

その割には、いつも夫の思惑を探っていたのです。

折を見ては夫に「今後のことどう考えてる?」と聞き、「今のところは特に」という返事をもらうたびに、ホッと胸をなでおろしていたものです。

と同時に「早く専業主婦から脱してどこかの組織に属さないと、夫についていくしかなくなる」という思いを強くし、 私は、早朝深夜、子どものお昼寝中と、資格取得の勉強に励むようになりました。

夫への依存に気づく

そんな生活も2年半が経った頃、引越しや夫の転職が重なり、私も夫も慣れない生活にイライラすることが多くなりました。

家の中がピリピリし、長女はストレスから物が捨てられなくなりました。 

その当時、私の内側から聞こえてきたのは

「この先どうなっちゃうんだろう?」
 「このままじゃ家族がダメになる」

そんな声。いつも不安で仕方がありませんでした。

しかし何度も何度もその声を聞いているうちに、私はようやく気がついたのです。

「私は夫に人生を委ねてる。依存してる。自分でどうにかしようと思ってない」ということに。

だって、自分でどうにかしようと思っていたら「この先どうしよう?」という言葉が出てくるはずですよね。

それが「この先どうなっちゃうんだろう?」だったのですから。

自立へのあがき 劣等感とのせめぎ合い

それまでの自分が夫に依存していたと気がついた私は、その反動で「自立したい!」 と強く思うようになり、自分で自分を追い込むようになりました。

同じ大学の同級生なのに、夫に精神的にも経済的に依存し自立できていない自分が許せなかったのです。

それは、ライフコーチとしてクライアントさんを持ち、活動するようになっても続いていました。「もっとがんばらないと」と自分を追い込み、同じように家事育児を分担してくれない夫に対して苛立っていたのです。

そして、共存へ

しかし、だんだんと私の中に「私は夫と張り合うために仕事したいのだろうか?」 という疑問が沸きあがってきたのです。 

私にとって子ども達は、まだまだ手を掛けたく成長を見守っていたい時期。幸いにして、ライフコーチのお仕事では「こういう方のお役に立ちたい!」と思える方々とご一緒させていただけている。

だとするならば、子育て中心に暮らしていける今の環境に感謝して、子育てと仕事をどっちも丁寧に育んでいこうと思うようになったのです。

何より 長女が生まれてから築いてきた子育て中心の生活を、私は気に入っていましたから。もう、この生活を楽しむことを私が私に許可してあげようと思ったのです。それを許可していなかったのは自分自身だけでしたから。

今後について

また時が経てば状況も変わり、今の私たち夫婦のライフスタイルにひずみが出ることもあるかもしれません。

でも、その時はその時で話し合っていけば大丈夫。

そんな日に備えて、私も地に足をつけて一歩一歩成長していこうと思っています。 

そう思うようになってから、毎日が今まで以上に輝いて見えるようになりました。

あぁこの感覚。これで大丈夫。 今はそう頷きながら毎日を過ごしています。

ABOUTこの記事をかいた人

大坂和美

自分の未来が描けないあなたのライフコーチ。国際コーチ連盟アソシエイト認定コーチ(ACC)。ライフコーチワールド認定コーチ。重度食物アレルギーを持つ我が子の子育てに専念するためキャリアを断念し専業主婦となった経験から、育児等を理由にキャリア継続を断念し子ども優先で生きてきた女性が、子どもも自分も大事にしながら自分らしい生き方を実現することを、コーチングを通して支援している。