こんにちは。”自分の未来”が描けないあなたのライフコーチ 大坂和美です。
「悲劇のヒロイン」
恥ずかしながら、かつて私が自分自身に対して思っていたことです。それまで順風満帆な人生を進んできた矢先、第一子の重度食物アレルギーがわかり、キャリア継続を断念。命に関わる食物アレルギーと子どもに向き合う生活が始まりました。
その生活は、幼い子供の成長を間近で見られる喜びに溢れていた反面、「なぜ自分だけこんな目に遭うの?」「私の人生はどうなっちゃうの?」と嘆き苦しみを伴うものでもありました。そして、そんな生活を送る自分のことを、冒頭の通り、私は「悲劇のヒロイン」だと思っていたのです。
というよりも、そう思いたかったのです。なぜなら悲劇のヒロインでいれば、みんなに「大変だね」「がんばってるね」と労わってもらえるし、「かわいそうな人」として一目置いてもらえるから。
実際にそう扱ってもらえるのかは、わからないですけれど、少なくとも私自身は、それを期待して自分を悲劇のヒロインに仕立てていたのだろうな、と思うのです。
でも、自分で自分のことを悲劇のヒロインだと思っている限り、そこには、悲劇のヒロインとしての生き方しかないのです。
自分を人生をどん底に陥れた食物アレルギーを恨み、そのきっかけを作った自分を責め、目の前にいる子供のことすら悲劇の元凶だと恨んでしまう、そんな人生がいつまでも続いていくのです。そして「私は悲劇のヒロインなんだから、将来が不安で当然だよね」と自分を正当化して、不貞腐れたまま生きていくことになるのです。
「それは、私が心から望んでいる状態なのか?」そう問いかけた時の自分の答えは、当然NO。心の底では、そんな自分が嫌でたまらなかったのです。
だから、私は決めました。悲劇のヒロインでいるのは終わりにしよう!自分の人生は自分で創っていこう!と。
それは、かなり勇気のいることでした。なぜならそれは、誰かが慰めてくれた、誰かが一目置いてくれた、それまでの快適な環境から抜け出して、ただただ、ありのままの自分で生きていくということだから。
それでも、その道を歩み始めてからこそ出会えた人がいて、分かち合えたものがあって、私にとって憎むべき敵だったアレルギーは、いろんな気付きを与えてくれるギフトへと変わり、子ども達の存在をありのままに受けとめられる自分になりました。
「悲劇のヒロインでいるのは、もう終わりにする」そう決めることから、すべてが始まります。まずは決める。それだけで、行動が変わり、見える景色が変わり、未来が変わっていきます。