「こんなはずじゃなかった」という敗北感~「女性活躍」に翻弄される人びと を読んで(感想)~

こんにちは。自分の未来が描けないあなたのライフコーチ 大坂和美です。

先日『「女性活躍」に翻弄される人びと』という本を読みました。
(著者:奥田祥子 光文社新書 2018/3/20発行)

2018年に発行されているので、今さら?なのかもしれませんが、紹介せずにはいられないくらい、私にとっては衝撃的な本だったので、ここでシェアしたいなと思います。

どんな本なのか?本の表紙カバーの裏にまとめられた解説を、まず引用します。

女の生き方は時代によって左右されるー。「女性活躍」時代のリアル。

管理職への昇進を拒む深い葛藤、やりがいと低賃金の狭間に生きる姿、「勝ち組」の負け様、認められない家庭生活での活躍、そして男をも襲うプレッシャー。(中略)時代ごとの生き方トレンドに翻弄される、一人ひとりの働きづらさや生きづらさの本質を克明に解き明かし、それぞれが希望の光を見出せる社会を考える。

 私はこの本を書店で手に取ったのですが、もう、この文章を読んだだけで即買うことを決めました(笑)

それくらい、今まで漠然と感じていたモヤモヤが「そうそう!」と首がもげるほど頷くくらい、的確に言葉にされていたんです。

そして、本を買ってすぐに読み終えた後、深いため息とともに、改めて思いました。

私も「時代ごとの生き方トレンド」に翻弄されていたんだな、と。

内容はこちら

改めてどんな本なのか、ご紹介しますね。

この本の著者、奥田祥子さんは元新聞記者のジャーナリスト。男女の生きづらさ、医療・福祉、労働、家族などをテーマに、ルポルタージュや評論、学術論文を国内外で発表されています。

この本では、奥田さんが、一人ひとりの女性について最長で15年にわたって継続的に取材を重ね、彼女たちの人生や心の変容を定点観測した内容が、テーマごとに事例として紹介されるとともに、「真に女性が輝く社会とは」という章立てで、社会に対する問題提起がなされています。

事例は、以下のテーマに分けて紹介されていました。

  • 管理職になりたがらない女たち
  • 非正規でも前向きな女たち
  • ”敗北感”に苛まれる女たち
  • 男たちを襲うプレッシャー

この事例がとても読み応えがあり、面白かった!

専業主婦の敗北感

この章立ての中で、一番印象に残ったのは「第三章 ”敗北感”に苛まれる女たち」です。

ここでは「こんなはずじゃなかった!」と敗北感に苛まれる専業主婦の方の姿が、何名か紹介されています。

それが、なぜ印象に残ったのか、というと、「めちゃくちゃわかる、その気持ち!」という箇所がたくさんあったから。ドキドキしながら読み進めました。

「こんなはずじゃなかった!」といまだかつてない敗北感に苛まれている。

彼女たちを追い詰めているのは、「結婚、出産しても、仕事を続けるのは当たり前」「仕事で指導的地位に就いてこそ女性は輝いている」などという、女性の生き方に規範を押しつける社会の潮流である。

(第3章 ”敗北感”に苛まれる女たち より抜粋)

この箇所を「あぁ、まさにこれこそ私だ」と思いながら読みました。

私自身、子どもの重度食物アレルギーが発覚し保育園入園を拒否されたことを理由に、2011年、新卒7年目でキャリアのレールを下り、専業主婦になりました。

あの時の焦り、将来への不安・・・その背景には、この本に書かれているような、女性活躍推進の流れから取り残された敗北感があったのだと思います。

思い出すだけで、心が痛みます・・・

ご興味ある方は、大坂の「自分史」ぜひご覧くださいね。

生き方の軸を創っていく

私は、そんな人生のどん底時代に、ライフコーチングに出会って

  • 自分の人生は自分で選択する
  • 自分にとっての幸せを明らかにする

それを自分自身が試行錯誤しながら、実践しています。

「女性活躍」に翻弄されるくらいですから、はじめは

「自分で選択するって、どんなふうに?」
「自分の幸せって、どうしたらわかるの?」

そういうことも、わからなかったし、できなかったし、そんな所からのスタートですけどね。

ほんの些細なことでもよいから、自分はどうしたいのか?自分の心の声に耳を澄ませながら選択していく中で、だんだんと、自分の感情や感覚を取り戻すことができるようになっているように感じます。

今でも葛藤することもありますが、自分が大事にしたい価値観、信念を軸に、物事を選び、自分の人生を自分で創る感覚を持てるようになりました。

キャリアのレールを下り専業主婦になったからこそ、幸せな人生をリスタートできた、そんなふうにも感じています。

生き方のトレンドは変化していきますし、女性の人生は、結婚、出産、介護、転勤…なかなか計画することが難しいなと感じます。

そんな中で

  • 自分はどうしたいのか?
  • どんな軸で生きていきたいのか?

それらを見出し、人生の節目を迎えるたびに、自分で選択していく

それが、「こんなはずじゃなかった」と後悔することのない、最善の道なのじゃないかと、この本を読んで改めて思いました。

「自分がどうしたいのかわからない」
「自分の軸を見つけたい!」
「自分の人生を自分で選択していきたい!」

そう思われた方は、大坂和美のライフコーチングもご参考くださいね。

 

ABOUTこの記事をかいた人

大坂和美

自分の未来が描けないあなたのライフコーチ。国際コーチ連盟アソシエイト認定コーチ(ACC)。ライフコーチワールド認定コーチ。重度食物アレルギーを持つ我が子の子育てに専念するためキャリアを断念し専業主婦となった経験から、育児等を理由にキャリア継続を断念し子ども優先で生きてきた女性が、子どもも自分も大事にしながら自分らしい生き方を実現することを、コーチングを通して支援している。